理事長所信

2017年度 一般社団法人延岡青年会議所

理事長所信 第61代理事長 岸上 康男

はじめに

私は一般社団法人延岡青年会議所の会員が覚悟と勇気を持って運動に取り組む姿に憧れ、その背中を追いかけたいと思い、青年会議所の門を叩きました。様々な学びを得る中で、初理事として一般社団法人熊本青年会議所との合同事業である、九州中央自動車道の建設促進運動を担った際の経験が私を大きく変えました。委員会が半年をかけ全力で構築していた事業が開催できないという状況になり、一時は「私の代で運動が途切れてしまうのではないか」「全て捨てて逃げ出したい」という絶望的な気持ちになっていました。最終的には多くの仲間に支えられ熊本の地で建設促進フォーラムを盛大に開催することができ、後から聞いた話では延岡の仲間、そして、一般社団法人熊本青年会議所もあらゆる動員を図ってくれていました。それらを通じ私に起こった一番大きな変化とは、「私が」という考え方から「仲間が」「まちが」という考え方に変わったことであり、周囲の人々の支えによって生かされているという気付きを得ることができました。青年会議所の仲間とは誰かが苦しいときに相手の成長を心から願い、時に厳しく叱咤激励し、お互いに高め合う勇壮果敢な仲間です。このような多くの学びや恩を受け成長させていただいた私たちは「いつか先輩の様になりたい」という憧れを持つだけでなく、今度は自分が後輩に背中を見せ、追いかけられる存在になっていかなければなりません。一般社団法人延岡青年会議所はそのサイクルを繰り返し、60年という歴史を紡いできたのではないでしょうか。

 

感謝と誇り

一般社団法人延岡青年会議所は1957年7月25日、情熱溢れる21名の会員により設立されました。その中で青少年育成、郷土愛の醸成、高速道路建設促進運動、アスリートタウン構想という4つの運動を軸として歴史を積み重ねてまいりました。2017年に創立60周年を迎えるにあたり、これまで活動されました先輩方に改めて、心からの敬意と感謝申し上げます。先輩方の運動への取り組みは、60年という数字だけで表現できるものではなく、一日一日の行動の積み重ねであり、私たち現役会員はその積み重ねにより現在の運動が実施できること、市民の皆様や関係諸団体、行政の皆様のお力添えに改めて感謝し、今度は私たちが次世代の会員に向け環境をつくっていきます。同時に自分たちの信念を貫き通し一般社団法人延岡青年会議所は60年の運動を積み重ねてきたのだという誇りを持ち、これからも真摯に運動に取り組んでまいります。

 

彩溢れる郷土延岡

私たちの住み暮らす延岡には、400年以上の歴史を持つ延岡城跡、マリンスポーツを楽しむのに絶好のエリアである美しい海、スカイスポーツができ登山も楽しめる雄大な山、自然との共生が図られ蛍の生息する澄んだ川という豊かな自然があり、そこから産出される海産物、農畜産物など多くの自然の恵みを受けています。そして、発展を続けてきた工業都市としての顔、県外からも多くの方が訪れる延岡大師まつりのおせったい文化、昔ながらの知恵を活かし豊かな食をもたらす鮎やなという伝統など、誇れる彩りが沢山あります。「延岡には何もない」といったネガティブな悲観論を払拭し、自分の住み暮らすまちと真摯に向き合い、輝かせようと行動することでしか未来は切り拓けません。改めてこのまちの彩りを見つめ直し、地域社会により深く浸透させていきます。さらに、私たちの青年らしい自由な発想と多面的な活用方法を駆使していくことによりこのまちがさらなる輝きを放つと確信します。

 

行動力と団結力

「何のためにそれをするのか」というしっかりした目的意識を持ち、行動をして、日々継続していくことが行動力です。その行動力こそが周囲を奮い立たせ共感を呼び、地域社会を巻き込み、私たちの目指す「明るい豊かな社会」を形づくっていくと確信します。そして、それに加えなくてはならないものが団結力です。一人ではできないことが二人なら、もっと多くの力を結集すればより多くの可能性が生まれます。団結、人をまとめるということは大変なことですが、そこで悩むことに意義と成長があります。個人の力だけで突っ走るのではなく、大事なのは会員を巻き込み、役を担わせ、自分と共にいかに成長させるかです。それは結果の追求が目的ではなく、「ひとづくり」と「まちづくり」を同時に行い、会員個々の資質を向上させながら真の友情を築くことが重要だからです。そのために誠実さと熱意を徹底的に伝え、揺るぎ無い団結力を持って前進してまいります。

 

強固な組織となるために

常に新たな仲間を求め続け、活性化を図り未来に繋げていくことが強固な組織をつくります。会員拡大のために必要なものとは「計画と行動」に尽きます。そして、会員拡大は会員に指示するものではなく、能動的であるべきだと考えます。自分が入会して様々な経験をしたこと、恩を受けたこと、感動したこと、素晴らしい多くの仲間たちに出会えたことを、改めて見つめ直し、より多くの青年に伝えていきましょう。そのためには常日頃、真摯に運動に取り組み、私たちが魅力と説得力を兼ね備えた人財となる努力をしてかなければなりません。そのような能動的に会員拡大が実行される環境を構築していくことが結果に繋がり強固な組織づくりの土台となっていくのだと考えます。さらに、ただ多くの仲間を迎え入れるのではなく、新たな仲間が青年会議所の目的を正しく理解し、積極的に活動していけるよう、皆で思いやりと包容力を持って導いていきましょう。また、青年会議所には成長のための様々な機会(JCI、日本本会、九州地区協議会、ブロック協議会)があります。そこでは世界中の志を同じくする仲間と友情を育み、新たな価値観や気付きを得ることができます。新しい自分に出会えると信じ、その貴重な成長の機会に自ら進んで飛び込んでいきましょう。

 

交流と発展

およそ半世紀、運動に取り組んできた縦軸のラインである東九州自動車道は2016年、宮崎~北九州までの供用を果たすことができました。しかし横軸のラインである九州中央自動車道については、着実に建設は進んでいるものの、未だ全線開通の見通しは立っていません。九州における循環型高速交通網としての最大の効果を発揮するためには、道路を「利用」することに着目するだけでなく、具体的にどのように「活用」していくのかを模索し、沿線地域を巻き込み運動を浸透させながら、説得力を持って中央へ訴え続けなければなりません。そして、長期的視点を持ちながら、道路をつくることが目的ではなく、つくることによってそれぞれの地域が発展することが目的だということを明確にして運動を推進してまいります。2016年4月に熊本地震が発生しました。被災された方々に心よりお見舞いとお悔み申し上げます。私たちは、震災で学んだ繋がりの大切さを活かしていくために、西九州~東九州がこれまで以上に結び付き、連携を深め行動し、高速道路はまちづくりだけでなく災害時の物資輸送・代替ルートとしての「命のみち」であることを強く訴え、復興支援を続けてまいります。

 

まちの未来を創る

彩溢れるまちには未来ある子供たちが明るく元気に育つ環境が必要不可欠です。そのために、家庭教育・学校教育だけでなく、子供たちがより積極的・主体的に郷土に関わり、伸び伸びと成長できる機会を創出し、幼い頃から延岡市民としての郷土愛を育成できる独自の運動を行っていかなければなりません。そして、それらは私たちが地域を深く知り、責任感ある大人としての見本となって「地域の子供は地域で育てる」という精神を持ち、礼儀作法や他人を思いやる心、延岡の素晴らしさを本気で伝えていくことが何より重要です。その行動を目の当りにした子供たちが、まちに親しみを持って生活し、まちを発展させていきたいという心を育み、彩溢れるまちを輝かせるのだと確信します。

 

結びに

情熱を注ぎ、苦労の中に見出す深い喜びや成長は人生の財産です。苦しい道と楽な道があるならば、苦しい道を選ぶことが成長に繋がるのだと信じましょう。その中で苦しいことばかりに目を向けず、それを乗り越えたときの感動を、心から信頼し合える仲間と分かち合う喜びを思い描きましょう。例え失敗することがあったとしても、前向きな失敗であれば、それも成功するために必要なプロセスに過ぎません。失敗を恐れず、感謝と誇りを持ち、胸躍る未来に向かって全力で行動することが私たちの使命です。